MM2H(Malaysia My Second Home/マレーシア・マイセカンドホーム)は、2002年から続く歴史ある長期滞在ビザ制度です。2024年7月にマレーシア観光芸術文化省(MOTAC)主導で大幅に改定され、現在はシルバー・ゴールド・プラチナの3段階ティア制で運用されています。安定志向でリタイアメント移住・セカンドハウス取得を検討される方に長く選ばれてきた制度です。本ページでは2026年8月時点の最新要件をAvolution Trustが解説します。
01 — OVERVIEW
MM2Hとは——制度概要
MM2Hは、一定の資産・収入要件を満たす外国人に対し、マレーシアでの長期滞在を認める制度です。2024年の改定により「定期預金+不動産購入」を組み合わせた3ティア構成となり、以前と比べて資産要件が引き上げられた一方、上位ティアには就労・起業の権利が付与されるなど内容が拡充されました。なお、東マレーシアのサラワク州には独自運用の「S-MM2H」制度があり、定期預金RM500,000程度・不動産購入義務なしといった異なる条件が設けられています(連邦のMM2Hとは別制度のため、サラワク移住をご希望の場合は別途ご相談ください)。
02 — REQUIREMENTS
ティア別の対象者・条件
| ティア | 年齢 | 定期預金 | 不動産購入 | ビザ有効期間 | 就労可否 |
|---|---|---|---|---|---|
| シルバー | 25歳以上 | USD150,000 | RM600,000以上 | 5年(更新可) | 不可 |
| ゴールド | 25歳以上 | USD500,000 | RM1,000,000以上 | 15年(更新可) | 不可 |
| プラチナ | 25歳以上 | USD1,000,000 | RM2,000,000以上 | 20年(更新可) | 可(就労・起業) |
2024年の改定で、以前必須とされていた月収要件(オフショア収入RM40,000/月)は撤廃されました。一方で不動産購入が新たに必須要件として加わっている点が、旧制度からの大きな変更点です。就労・起業を希望される場合はプラチナティアまたはPVIPが選択肢となります。
03 — COST
必要資金・費用の目安(2026年8月時点)
| 項目 | 金額(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 定期預金 | ティアによりUSD150,000〜1,000,000 | マレーシア認可銀行に預入 |
| 不動産購入 | ティアによりRM600,000〜2,000,000以上 | マレーシア国内の不動産取得が条件 |
| 政府参加費 | シルバー RM1,000/ゴールド RM3,000/プラチナ RM200,000 | 政府への一括支払い |
| ビザ手数料 | RM500/年 | ビザ有効期間を通じて年次発生 |
| 専門家・エージェント手数料 | 目安RM20,000〜70,000程度 | 市場相場のため業者により幅があり、政府規定ではありません |
上記は一般的な目安であり、為替レート・制度改定・個別の資産状況により変動します。正確な見積もりは個別のご相談にてご提示いたします。
04 — PROCESS
申請の流れ
- 初回相談・ティア選定:ご予算・目的(居住/セカンドハウス/就労希望の有無)に応じ最適なティアをご提案
- 必要書類の準備:パスポート、残高証明書、健康診断書、無犯罪証明書など
- 条件付き承認(Conditional Approval):MOTACへの申請・審査
- 定期預金開設・不動産購入手続き:承認後に資金要件を充足
- ビザ発給:要件充足の確認後、正式にビザが発給
審査期間の目安は政府側の処理で概ね2〜5ヶ月程度とされていますが、不動産購入手続き等を含めた全体のプロセスは8〜12ヶ月程度を見込んでおくことをおすすめします。
05 — PROS & CONS
メリット・デメリット
メリット
- シルバーティアであれば初期資金を比較的抑えて長期滞在権が得られる
- 制度として20年以上の運用実績があり、行政運用が比較的安定している
- プラチナティアでは就労・起業も可能
- 不動産購入により資産形成と滞在資格取得を同時に進められる
デメリット・留意点
- 2024年改定で不動産購入が必須化され、以前より柔軟性が下がった
- シルバー・ゴールドは原則就労不可のため、現役で働きながらの移住には不向き
- 制度改定が続いているため、申請時点での最新要件確認が不可欠
06 — FAQ
よくある質問
Q. MM2Hは必ず承認されますか
A. いいえ、取得を保証するものではありません。条件を満たしていても審査結果は個別に判断されます。
Q. 不動産は必ず購入しなければなりませんか
A. 2024年の制度改定以降、シルバー以上の全ティアで不動産購入が要件となっています。サラワク州の独自制度(S-MM2H)では不要とされる場合がありますが、連邦MM2Hとは別制度のため詳細はご相談ください。
Q. PVIPとどちらを選ぶべきですか
A. 就労を希望されない、またはリタイアメント目的であればMM2H、現役で働きながら家族で移住したい場合はPVIPが適する傾向にあります。詳しい比較はPVIPページおよびマレーシア移住方法とビザページをご覧ください。
Q. 家族も帯同できますか
A. 配偶者・子(年齢条件あり)などの帯同が認められています。条件はティアにより異なるため個別にご確認ください。
