ラブアン財団(Labuan Foundation)

LABUAN FOUNDATION

資産承継や事業承継を検討する中で、「信託は仕組みが複雑で分かりにくい」「法人のように明確な組織として資産を管理したい」と感じられる方には、大陸法(civil law)の発想に基づく「ラブアン財団(Labuan Foundation)」がより馴染みやすい選択肢となる場合があります。Avolution Trust Limited(登録番号:LL22359)は、ラブアン財団法(Labuan Foundations Act 2010)に基づくラブアン財団の設立・運営サポートを、ラブアン公認信託会社としてワンストップでご提供しています。本ページでは、ラブアン財団の仕組み、信託との違い、活用メリット、費用感の目安を分かりやすくご説明します(2026年8月時点の情報です)。

01 — OVERVIEW

ラブアン財団とは――制度の仕組み

ラブアン財団は、ラブアン財団法に基づいて設立される「独立した法人格を持つ組織」です。この点が信託との最大の違いです。財団は会社と同様に、設立者(Founder)から独立した主体として、それ自体の名義で資産を保有し、契約を締結し、財団憲章(Charter)および付属定款(Articles)に定められた目的――特定の受益者の利益のためであれ、慈善・公益目的であれ――のために資産を管理・運用します。

  • 設立者(Founder):財団を設立し、初期財産(Initial Endowment)を拠出する方。
  • 評議員会(Council):財団の運営を担う機関。設立者ご本人や信頼できる第三者を評議員とすることも可能です。
  • 受益者(Beneficiary):財団憲章で定められた、財産から利益を受ける方または目的。
  • 役員(Officer):日常の管理業務を行う者。当社のようなラブアン公認信託会社が設立事務代行者(Establishment Agent)として関与することが法律上必須です。

財団には最低USD1相当の初期財産があれば設立可能とされていますが、実務上は目的に見合った資産を拠出します。財団は法人格を持つため、日本の「一般財団法人」に近いイメージで捉えていただくと理解しやすいかもしれません。ただし準拠法・税務上の取り扱いはまったく異なりますので、その点はご注意ください。

02 — COMPARISON

ラブアン信託との違い

「信託」と「財団」は、日本の読者の皆さまにとって特に混同しやすいポイントです。以下の表で整理します。

項目ラブアン信託(Trust)ラブアン財団(Foundation)
法体系のルーツ英米法(コモンロー)大陸法(civil law)
法人格なし(受託者が資産を法的に保有)あり(財団自体が資産を保有)
資産の所有者受託者(Trustee)財団そのもの
運営構造受託者による管理評議員会(Council)による組織的運営
設立者の関与委託者は原則として管理から離れる設立者が評議員として継続関与しやすい
馴染みやすさコモンロー圏の発想に基づく会社・法人に近く、大陸法圏(日本含む)の方には理解しやすい傾向

いずれの制度が適しているかは、資産の種類、承継の目的、関係者の国籍・居住地によって異なります。当社では、日本のお客様のご事情を踏まえたうえで、信託・財団いずれが適切か、またはハイブリッドでの活用が有効かをご提案しています。

03 — WHO IT SUITS

活用メリットと向いている方

  • 組織的なガバナンスを残しながら資産承継を行いたい方:評議員会という明確な組織構造の中で、設立者ご自身も評議員として意思決定に関与し続けることが可能です。
  • 事業承継・ファミリーガバナンスを設計したい経営者の方:持株会社株式を財団に組み入れることで、複数世代にわたる経営権の安定化を図る設計が可能です。
  • 公益的な目的(奨学金・慈善活動等)も視野に入れる方:受益者を特定の個人に限らず、目的(Purpose)ベースで設定することもできます。
  • 大陸法の発想に馴染みやすい方:信託の「所有と受益の分離」という発想よりも、法人としての財団のほうが直感的に理解しやすいという方に適しています。

04 — PROCESS

財団設立の流れ

  1. 初回ご相談・ヒアリング:資産状況、承継・事業承継の目的、評議員構成のご希望等を日本語で伺います。
  2. ストラクチャー設計:財団憲章・付属定款の骨子、評議員会構成、受益者の設定を検討します。
  3. 財団憲章(Charter)の作成:現地弁護士・当社担当者が文書を作成します。
  4. ラブアンFSAへの登録:法定の設立手続きを設立事務代行者として当社が代行します。
  5. 初期財産の拠出:合意された資産を財団に移転します。
  6. 継続運営サポート:年次申告、評議員会運営、記帳等を継続してサポートします。

初回ご相談から設立完了までは、目安として4〜6週間程度です。

05 — COST

費用感の目安(2026年8月時点)

項目費用目安
ラブアンFSA登録費用USD 300程度(年間)
設立事務代行(当社への設立費用)USD 700〜1,200程度
財団憲章作成・法務サポートUSD 3,000〜6,000程度
年間管理・ノミニー費用USD 500〜1,500程度

上記は一般的なケースの目安であり、財産規模やストラクチャーの複雑性により変動します。正式なお見積りは初回ヒアリング後にご提示いたします。

06 — IMPORTANT NOTES

ご利用にあたっての注意点

  • ラブアン財団の設立にはラブアン公認信託会社を設立事務代行者とすることが法律上必須です。
  • 財団は独立した法人格を持つため、税務上の取り扱い(特に日本の相続税・贈与税との関係)は信託とは異なる論点が生じます。個別の資産状況・国籍・居住地により影響が大きく異なるため、必ず税理士等の専門家にご確認ください。
  • 財団憲章の内容は設立後の変更に制約が生じる場合があるため、設計段階での十分な検討が重要です。
  • 本ページの内容は一般的な制度説明であり、税務・法律アドバイスを目的とするものではありません。

07 — FAQ

よくあるご質問

Q. 財団と信託、結局どちらを選べばよいですか?

A. 一般的には、設立者ご自身が運営に継続関与したい場合や、大陸法的な「法人」の発想で管理したい場合は財団が、プライバシー性や英米法圏での実務蓄積を重視する場合は信託が選ばれる傾向にあります。最終的には資産状況・目的に応じた個別のご提案が必要です。

Q. 日本の「一般財団法人」と同じものですか?

A. 「法人格を持つ」という点では類似しますが、準拠法(ラブアン財団法)、ガバナンス、税務上の扱いはまったく異なる制度です。安易に同一視せず、個別にご確認ください。

Q. 財団を事業承継(自社株の承継)に使えますか?

A. 可能です。持株会社株式を財団に組み入れることで、複数世代にわたる経営権の分散防止や、後継者の段階的育成を設計する事例があります。

お問い合わせ

ラブアン財団の設立について、信託との比較から憲章・規程の作成、設立後の運営までご相談いただけます。

初回のご相談は無料です。オンラインで承っておりますので、日本からでも海外からでもご利用いただけます。

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