大切に築き上げた資産を、次の世代へ、あるいは特定の目的のために、確実かつ柔軟なかたちで残したい――。そうしたお考えをお持ちの方にとって、英米法(コモンロー)に基づく国際的な資産保全の仕組みである「信託(トラスト)」は、有力な選択肢のひとつです。Avolution Trust Limited(登録番号:LL22359)は、マレーシア・ラブアン国際金融センター(Labuan IBFC)を拠点に、ラブアン信託法(Labuan Trusts Act 1996)に基づくラブアン信託の設定・受託者業務・管理運営をワンストップでサポートしています。本ページでは、ラブアン信託の仕組み、活用メリット、設定の流れ、費用感の目安について、日本の皆さまにも分かりやすくご説明します(2026年8月時点の情報です)。
01 — OVERVIEW
ラブアン信託とは――制度の仕組み
信託とは、資産を持つ方(委託者・Settlor)が、その資産の法的な所有権を受託者(Trustee)に移転し、受託者が信託証書(Trust Deed)で定められた条件に従って、受益者(Beneficiary)のために資産を管理・運用する法的な仕組みです。ラブアン信託は、ラブアン信託法およびコモンローの信託法理を基礎としており、次の3者によって構成されます。
- 委託者(Settlor):資産を信託に拠出する方。多くの場合、資産の所有者ご本人です。
- 受託者(Trustee):資産の法的所有権を持ち、信託証書に従って資産を管理する主体。ラブアンでは、当社のようなラブアン公認信託会社(Labuan Trust Company)が受託者または受託者への助言・管理者として機能します。
- 受益者(Beneficiary):信託財産から利益を受ける方。委託者ご本人、配偶者、子・孫、あるいは特定の目的(教育・慈善等)を受益者として指定することも可能です。
ラブアン信託の大きな特徴は、信託そのものが独立した法人格を持たない点です。資産の法的所有権は受託者に帰属しますが、受託者は信託証書の定めに厳格に拘束され、私的な流用はできません。この「所有と受益の分離」こそが、信託が資産保全・資産承継のツールとして国際的に用いられてきた理由です。ラブアン信託は原則として非課税(不動産等の物理的な資産を除く)で運用でき、委託者が生存中に信託を撤回できないIrrevocable Trust(撤回不能信託)と、条件付きで撤回可能なRevocable Trust(撤回可能信託)のいずれの設計も可能です。
02 — WHO IT SUITS
活用メリットと向いている方
ラブアン信託は、主に次のような目的・お立場の方に活用いただいています。
- 資産承継・相続対策をお考えの経営者・資産家の方:ご本人の判断能力の有無にかかわらず、信託証書に定めたルールに従って資産が管理・承継されるため、争族リスクの低減や、承継のタイミング・条件(例:子が一定年齢に達するまで元本を留保する等)を柔軟に設計できます。
- 複数国に資産・相続人が分散しているグローバルファミリー:日本・マレーシア・その他の国にまたがる資産や相続人がいらっしゃる場合、単一の信託の下で統合的に管理できる点が実務上のメリットとなります。
- 事業承継を計画中のオーナー経営者:自社株式や持株会社の株式を信託財産に組み入れることで、経営権の分散を防ぎながら、将来の後継者への段階的な移行を設計することが可能です。
- プライバシーを重視される方:信託証書は原則として公開登記の対象とならず、家族外への情報開示を限定的にできます。
なお、資産保全効果や節税効果を保証するものではなく、実際の効果はお客様の国籍・居住地・資産構成・各国の法制度により大きく異なります。特に日本の相続税・贈与税への影響は個別性が高いため、税理士等の専門家と併せてご確認いただくことを強く推奨します。
03 — PROCESS
信託設定の流れ
- 初回ご相談・ヒアリング:資産状況、承継の目的、ご希望の受益者構成等を日本語でヒアリングします(ジャパンデスク対応)。
- ストラクチャー設計:目的に応じ、撤回可能/不能の別、受益者・保護者(Protector)の設定、信託財産の種類(現金・有価証券・持株会社株式等)を設計します。
- 信託証書(Trust Deed)の作成:現地弁護士・当社担当者が信託証書を作成し、内容をご確認いただきます。
- 受託者による登録・設定手続き:ラブアンFSA(Labuan Financial Services Authority)への届出等、法定手続きを当社が代行します。
- 信託財産の拠出(Funding):合意された資産を信託に移転します。
- 継続管理:以後、当社が受託者(または受託者管理事務)として、年次報告・資産管理を継続します。
初回ご相談から信託設定完了までは、資産の種類や複雑性にもよりますが、目安として4〜8週間程度です。
04 — COST
費用感の目安(2026年8月時点)
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 信託証書作成・設定費用(初年度) | USD 5,000〜15,000程度 |
| ラブアンFSA関連費用(年間) | USD 800程度 |
| 受託者・管理会社への年間管理費用 | USD 3,000〜8,000程度 |
上記はあくまで一般的なケースにおける目安であり、信託財産の種類・規模、ストラクチャーの複雑性、受益者数等により変動します。正式なお見積りは、無料の初回ヒアリング後にご提示いたします。
05 — IMPORTANT NOTES
ご利用にあたっての注意点
- ラブアン信託の設定にはラブアン公認信託会社の関与が法律上必須であり、個人で直接設定することはできません。
- 信託は一度設定すると、特にIrrevocable Trustの場合、委託者の一存で内容を変更・撤回できない場合があります。設計段階での十分な検討が重要です。
- 日本居住者が国外信託を利用する場合、日本の相続税・贈与税・国外財産調書制度等との関係を必ず事前にご確認ください。当社は日本の税務についての個別助言は行っておらず、税理士等の専門家との連携を前提としたご案内となります。
- 本ページの内容は一般的な制度説明であり、税務・法律アドバイスを目的とするものではありません。
06 — FAQ
よくあるご質問
Q. 信託とラブアン財団(Foundation)の違いは何ですか?
A. 信託は「受託者に資産の所有権を移転する」コモンロー上の関係であり、それ自体は法人格を持ちません。一方、ラブアン財団は独立した法人格を持つ組織で、大陸法(civil law)に馴染みのある方には、より会社に近い感覚でご理解いただけます。詳細はラブアン財団のページをご覧ください。
Q. 日本に住んでいても信託を設定できますか?
A. 可能です。ただし日本の税制上の取り扱いは個別の状況により異なるため、事前に専門家へのご相談をおすすめします。
Q. 信託財産にはどのようなものを入れられますか?
A. 現金、有価証券、持株会社株式、保険契約等、幅広い資産を対象とできます。不動産等、現地の実務・税務上の制約がある資産については個別にご相談ください。
お問い合わせ
ラブアン信託の組成について、目的の整理から信託証書の作成、受託者としての受託までお引き受けします。
初回のご相談は無料です。オンラインで承っておりますので、日本からでも海外からでもご利用いただけます。
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